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2004年9月1日          医療マネジメント学会News Letter            第18号(3)
セミナー開催報告
第15回クリティカルパス実践セミナーin熊本
−クリティカルパスの概念・必要性の理解と
             作成活用能力の向上−
     新別府病院脳神経外科医長 濱田一也

平成16年4月21日・22日の2日間にわたって「第15回 クリティカルパス実践セミナーin熊本」に参加しました。今回の受講者は約70名、全国から集まっていることからも、このセミナーの注目度の高さが伺えました。
1日目は宮崎学会理事長を始めとする講演が中心で、クリティカルパスの概念等について学び、またそれに対する理解を深めることができました。夜の意見交換会では受講者が各テーブルに分かれディスカッションを行いましたが、既に訪れつつある医療の「激動」の時代に備え、みなそれぞれクリティカルパスの必要性を痛感しているようでした。
2日目はグループごとに実際にクリティカルパス作成を試みました。要所要所でコメンテーターの方々から適切なアドバイスを頂き、何とか完成にこぎつけましたが、クリティカルパスは医師のみならず、職種を越えた協力なしには作成・運用できないことを再認識しました。最後にグループワーク発表・討議を行い、閉会となりましたが、非常に有意義な2日間であり、このセミナーが今後それぞれの職場でのクリティカルパスの充実に大きな手助けとなるものと確信しました。


グループワーク



第2回「DPC対応型クリティカルパス」特別セミナー
国立病院機構長野病院副院長 武藤正樹

 平成16年7月24日に国立国際医療センターで第2回DPC対応型クリティカルパス特別セミナーが開催されました。
 基調講演1はDPCの生みの親ともいうべき産業医科大学医学部公衆衛生教室の松田晋哉教授より、DPCの概要とその意義が話されました。とくに松田教授が強調したのがDPCの医療の質評価ツールとしての側面です。DPCによって特定機能病院間の在院日数の違いが疾病別に大学病院の実名とともに公表されるようになりました。これからは在院日数の長い病院と短い病院の間で何が異なるのかが明らかにされていくべきでしょう。これにはそれらの病院間のクリティカルパスの比較が有効でしょう。基調講演2では国立病院機構熊本医療センターの野村一俊統括診療部長より標準パスの話がなされました。いままでクリティカルパスは診療科ごと、病院ごとにその様式が異なっていました。今後,クリティカルパスの電子化や施設間で連携パスを作成するときには標準パスの様式が重要となります。またクリティカルパス作成においては、達成目標(アウトカム)に着目して作成することの重要性が強調されました。
 事例発表1では北里大学東病院の田中彰子看護部長よりDPC対応のクリティカルパスの事例が発表されました。DPC環境下では無駄な経費を削減し効率的なケアを行うことが求められます。このため剃毛の中止、抗生剤の術前投与の中止、輸液療法の短期化、周術期の検査項目の整理などが必要となります。事例発表2では昭和大学病院の須貝和則診療管理室主任が、診療管理室におけるクリティカルパスの登録、バリアンス登録などクリティカルパスを診療記録の観点から登録管理の実情について述べられました。事例発表3では慶応義塾大学医学医療政策・管理学教室の小林美亜氏よりクリティカルパスを用いた原価計算の方法とその実際がのべられました。とくに医療従事者の時間スタディについて議論がなされました。事例発表4では新潟大学医歯学総合病院教授の佐藤博薬剤部長よりDPC導入後の大学病院における平均在院日数短縮やクリティカルパスの取り組みの実情と、薬剤部の今後のあり方などの展望が語られました。
 本DPC対応型クリティカルパス特別セミナーは200名以上の参加者を得て盛況の中に終えました。ただ会場の定員が200名であることより、かなりの数の参加申し込みのお断りをせざるを得なかったことについては、企画担当者として陳謝いたします。今後とも本セミナーは継続の予定ですので、ぜひとも次の機会へのご参加のほどお願い申し上げます。

会場風景